自然生態系の生産のしくみ
もしわれわれが乱されていない自然生態系の生産のしくみを完全に理解したとすれば、われわれは人間に起因する撹乱の効果・・・
つまりダム建設による「速成湖沼」創造の効果を、よりよく予測することができるでしょう。
実際にはわれわれは水中生態系のメカニズムについて不完全な知識しかもっておらず、その結果として、貯水池における移行の初期条件や、それらが結局は到達する相対的な平衡についてのわれわれの知識は不完全です。
われわれが貯水池の生物学的特徴のいくつかを予期できるようになる観測の集積があります。
たとえば、最初の12年間に、水中で植物質が分解する場合のように、植物が満ち溢れると、酸素欠乏をもたらすことや、浮葉性水生植物が一連の不都合をもたらすかもしれないことや、あるいは生産の初期の拡大期につづいて、あまり豊富でない、より安定な群集群があらわれるかもしれないことを、われわれは定性的に知っています。
しかしこういった効果の規模は、もっとも一般的な方法でしか予測し難いのです。
それらは、特定の計画の結果として、信頼度の高い予測が可能な事象というよりも、また、事前に解答を示すことができるような事象というよりも、むしろ過去の経験に基づいて扱うことのできる事象です。
貯水池生物学の科学知識の水準は、それにふくまれるパラメーターの数や、多次元の側面が多いので、比較的初歩的です。
それにもかかわらず、貯水池での生物生産の生態系としてのモデル化は、現代の研究の手のとどくところにあります。